かけ算に順序があるか?(否定派意見)
秋口の話題で今はシーズンオフ。
すべてか一部か
肯定派の「かけ算に順序がある」というのはどちらを指しているのか?
- すべてのかけ算に順序がある
- 一部のかけ算に順序がある(必ずしもかけ算に順序があるわけではない)
否定派の「かけ算に順序がない」というのはどちらを指しているのか?
- すべてのかけ算に順序がない
- 一部のかけ算に順序がない(必ずしもかけ算に順序がないわけではない)
否定派の人が肯定派の人の気持ちを理解するには
否定派として肯定派の意見を理解すると、この式の書き方が近いのかな。
z = 2yx
↑xとyを逆にした意図は何?逆だと気持ち悪くない?普通にこう書いてよ。
z = 2xy
という気持ちの小学校版だと思えば。
逆にする理由がないなら 2yx には×をつけたくなる気持ちもわからなくない。
このかけ算の順序問題も、2xyのような記法のルールに則って式を書く、という説明だけにして、「式の意味を考えて」ではなく「文章題の意味を考えて」と表現すればまだ許容できるかも。
かけ算の順序とは何か
かけ算の因数の出現順序に規則があるか。
否定派の人も、かけ算の順序問題以外の部分で「かけ算の因数の出現順序に規則がある場合がある」ことを理解しているはず。
適用範囲が極めて狭いことが問題
かけ算の順序は適用できる範囲が極めて狭いことが問題と思う。
- 適用可能範囲
- 日本の小学校における算数の「1つぶんの数×いくつ分」で求まるかけ算の文章問題
肯定派の人が日常的に適用できるものだと主張するのであれば、以下になる。
- 適用可能範囲
- 日本の小学校における算数の「1つぶんの数×いくつ分」で求まるかけ算の文章問題
どちらにしても、「かけ算に順序がある」というのは「一部のかけ算に順序がある(必ずしもかけ算に順序があるわけではない)」のほうになる。
「1つぶんの数×いくつ分」で求まるかけ算以外にもあるのかもしれないが、そうなるとどれに適用可能で、どれに適用不可能かがそもそも判別不可能では?
日常的に適用できるものだとしても、肯定派の人は本当に適用できているのだろうか?
- 5ダースの鉛筆の本数を計算するときに、5×12=60としていないだろうか?
- 3時間は何分か計算するときに、3×60=180分としていないだろうか?
- 帳簿の数量×単価=金額は、単価×数量=金額になるように書き直しているだろうか?
- 5種類のチョコレートが4列入った箱のチョコレートの総数をかけ算するときに、5種類を1つぶんの数とみなすべきか、列を1つぶんの数とみなすべきか、そのときの状況を鑑みて決定しているだろうか?
- 自分のチーム内で10×3=30人月と書けば、10人で3ヶ月なのか3人で10ヶ月なのか伝わるだろうか?
自分で適用できないことなら小学生に強要すべきでないし、子供だから強要していいというのは横暴だろう。
文章問題だけに限った話なら、それこそ役に立たない勉強でしょう。
先生から生徒への教え方というなら、一人ひとり違うのだし、〇×ではなくもっと生徒に寄り添ったほういいと思う。